無職の分際で言いたい放題

自称セミリタイアの40代無職引きこもり独身男が言いたい放題

派遣法改正の行き着く先は第二の農地改革か?

3年間の派遣期間制限を撤廃する派遣法改正案審議入りしました。

財界というか業界からの要望に応えての改正案で、それが誰のためになるかは言うまでもないでしょう。審議で詭弁はたくさん聞けそうです。現行法は「派遣労働者はモノ扱いだった」と官僚の発言があり、だから変えるんだと言うでしょうが、派遣を増やして利益を増やしたい企業側の意図しか見えません。

農地改革ってそもそも何?

さて、本題の農地改革の話。「1947年(昭和22年)、GHQの指揮の下、日本政府によって行われた農地の所有制度の改革」ですが、土地を持たず地主から土地を借りて耕していた小作農に土地が売り渡されました。タダではないですよ。ちゃんと地主から国が買い上げて小作農に売りました。地主がその土地に住んでいる場合は1ヘクタールまでは地主にも土地は残されています。

農地改革によって農地の所有権を取得した元小作農の経営意欲が引き出され、それが戦後農業の成長につながった」と言われていますが、一方で大規模農業が進まなかった原因とも言われています。ただ小作農のままであったならピケティが示すように土地という資本を持つ地主と小作農の格差は大きく開いていたでしょう。

当時、生活が苦しい小作農は共産党支持者が多く、GHQはこれを危惧して農地改革を進めたとも言われます。小作農が土地を持って農協で組織化された後は自民党の支持者となったので一番利益を得たのは自民党だったのかもしれません。

派遣労働者=現代の小作農?

全然違うだろ、と言われそうですが、置かれた立場の点では似てきています。派遣労働者に限らない低賃金非正規労働者ですね。

最大の一致点は、共産党支持者が増えている点です。最近の共産党躍進は共産党非正規労働者ブラック企業対策の政策を打ち出しているからで、当然非正規労働者の支持者が増えていると推測されます。

本来もっと労働者向け政策を打ち出す政党がなければならないのですが、既存の政党は護憲平和運動ばかりでどこ向いているのやら。共産党もそれは同じですが、うまくウェイトを労働者向けに変えていると思います。

第二の農地改革はあるか?

最大のハードルはGHQのような存在がいないこと。共産党が政権(連立でも可)を取らない限りは無理そうかな。

ただこのまま共産党議席が伸び続ければ危機感を抱いて政府・与党も方針転換をするかもしれない。そういう意味では選挙にちゃんと行くべきなんですよね。個人的には労働者のことだけ考える正統な政党が出てきて欲しい。既存の政党には期待できない。