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長野五輪と東京五輪、エンブレムの応募条件を較べてみたい

今回の東京五輪エンブレム騒動は、デザイナーの中でも賛否が渦巻いているようです。かなり厳しい言葉で非難しているのは純丘曜彰・大阪芸術大学教授。

ironna.jp

そしてもう一人、好意的でない見方をしているのは長野五輪エンブレムをデザインした篠塚正典氏。主張されていることは全くその通りだと思います。これは騒動になる前、エンブレム発表直後に書かれているものです。

www.easymyweb.jp

篠塚正典氏は東京五輪エンブレム応募できなかったのか?

篠塚氏は今回のエンブレムには応募してないそうです。かといって審査員側にも入っていません。長野五輪エンブレムデザイナーという実績から言えばどちらかに入っていてもおかしくないはずなんですが。

今回の応募条件で対象外になってしまったのではないか? ということを先ず思い浮かべます。今回の応募資格は、東京ADC賞、TDC賞、JAGDA新人賞、亀倉雄策賞、ニューヨークADC賞、D&AD賞、ONE SHOW DESIGNのうち、過去に2種以上受賞(佳作対象外)しているデザイナー・グラフィックデザイナー・アートディレクター。

今回のサントリートートバッグの盗作騒動では、「アートディレクターはデザインしないでもいい」と言ってるのに、アートディレクターが対象に入ってるのはちと不思議。

一方、篠塚氏の受賞歴はWikipediaにも何にも書いてないし、あるゼミの紹介を見ても書いてません。他の講師の方は受賞歴書いてるとこをみると、本当に受賞と縁のない方なのかもしれません。

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 こちらのサイトでは対象者をざっと絞り込んでいますが、これにも篠塚氏の名前は出てきません。(最近の情報に限られていることもあります)

d-lounge.jp

長野五輪のエンブレム募集時も応募条件はあったそうなのですが、その時の応募条件と比較してみたいものですね。ちなみに、1000案以上の中から選ばれたそうです。オリンピックらしい華やかさと躍動感が感じられるデザインだと思います。

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説明責任を果たすべきは電通・高崎卓馬氏か

さて、応募条件と並んで気になるのは審査委員であり「東京オリンピックパラリンピック競技大会組織委員会クリエーティブ・ディレクター」という肩書を持つ電通の高崎卓馬氏です。

肩書から言えば、エンブレム決定の責任者に近い位置にいると思います。そしてサントリー・オールフリーのCM担当者で、トートバッグを仕掛け、佐野研二郎氏にデザインを発注した責任者でもあるわけで、盗作の責任の一端を担っています。

トートバッグのキャンペーンは7/7からですが、その時に既に佐野研二郎氏のエンブレムが選定確実となっていた事実を知っていて、トートバッグキャンペーンに「佐野研二郎デザイン」をデカデカと掲げたのではないかと勘ぐりたくもなります。

立場から言えば、このエンブレムに決定した経緯、詳しく言えば審査委員を選定した経緯と、応募条件を決定した経緯、審査の過程と類似デザインが出てくるリスクなどについてどう話し合われたのかなどを説明すべきはこの高崎卓馬氏でしょう。

でも表に出てくることはなさそうですね。マスコミも天下の電通様に矛先を向けるリスクは冒さないでしょう。佐野研二郎氏をうまくしっぽ切りできるならするでしょうけど、おそらくそれはできないからこのまま押し通すのではないかな。(政治家から天の声があった場合を除く)

researchmap.jp