東京五輪エンブレム再公募の応募要項が発表されました。18歳以上なら誰でも応募でき、グループでも応募可能とかなりオープンのようです。
しかし要項をよく読むと、かなり高いハードルが存在
応募要項のpdfの「ワードマーク」についてよく読むと、誰でも簡単に作ることはできないハードルが存在しています。「TOKYO 2020」というワードマークについて、「既存の書体ではなく、オリジナルの書体を開発してください。」という条件がついています。
応募時点では既存の書体でも構わないとのことですが、心理的ハードルは高いですね。
あれ?佐野研二郎氏は既存の書体ベースじゃぁ?
撤回された佐野研二郎氏のエンブレムのワードマークは、Didot系統のフォントだと思います。それがDidotを元にしたオリジナルなのか、どこかの有料フォントなのか、あるいはフリーフォントなのかはわかりません。
この点ではハードルがかなり上がったんですかねぇ? 当初の応募要項はどうなっていたんでしょうか。
オリジナリティも要求される
「審査にあたり考慮する項目」では以下の項目が挙げられています。
- 多くの人の共感してもらえること(共感性)
- 東京2020大会の象徴となること(象徴性)
- オリジナリティにあふれ、個性的であること(独創性)
- デザインとして優れていること(審美性)
- ライセンス商品や大会装飾など、さまざまな媒体で展開可能であること(展開性)
- カラーだけでなく、モノクロや拡大・縮小で再現してもデザインイメージの変化が少ないこと(再現性)
最初のエンブレム選考の時に独創性をもっと重視してれば、佐野研二郎氏のエンブレムは選ばれなかったでしょうねぇ。「似てくるのはしょうがない」と皆が口を揃えて言うくらいに単純な図形の組み合わせで、アルファベットのTを模しただけのものですから。
これくらいのことを考慮するのが当たり前だっただけのことですけどね。
末端デザイナーにはチャンス
全くの素人にはハードルは高いかもしれませんが、末端のデザイナーが一発当てるチャンスではあると思います。招致エンブレムのように美術系学生にもチャンスはありそうです。
締め切りは12月7日なので、年末か来年早々には発表できそう? 佐野研二郎氏のは「コレジャナイ」感のあるエンブレムだったので、「コレだよコレ」のエンブレムになることを祈ります。