無職の分際で言いたい放題

自称セミリタイアの40代無職引きこもり独身男が言いたい放題

国民が本当に欲しかったのは「オープンで公正に選ばれた、華やかで躍動的で誰もがいいと思うエンブレム」

昨日、公益財団法人東京オリンピックパラリンピック競技大会組織委員会の記者会見が行われ、東京五輪エンブレムの応募原案が公表され、これをもってベルギーリエージュ劇場のロゴの盗用ではないとの主張がなされました。

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佐野研二郎氏が主張した設計コンセプトはどこにいった?

原案のエンブレムのどこがいいのか私には全くわかりません。色々複雑な事情があるものと推察しますが、それはサテオキ、当初の設計思想は「1964東京五輪エンブレムのオマージュ」「赤い円を心臓の位置に置きかった」といった説明を佐野研二郎氏自らしていたわけですが、それは修正を求められた中で後付で作られたものに過ぎなかったと。

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盗用ではないとの理由付けとしてはありなんでしょうけど、1964エンブレムのオマージュもなく、赤い円を下に配置した原案のどこに良さがあったのか? 本当に説明すべきはそこだったんじゃぁ。

もう一つ興味深い点は、会見で1964東京五輪のエンブレムデザイン、札幌五輪のエンブレムデザインについて言及、今回のエンブレムはそれらの継承であることを選出理由に挙げていましたが、継承してますかねぇ? 共通点は赤い円があるだけ。赤い円さえあれば永井一正氏は満足で、周りは重鎮のイエスマンばかりだったのかもしれませんね。

そして、長野五輪については触れませんでした。永井一正氏にとって長野五輪のエンブレムはなかったことになっているのでしょう。一番直近の大会で、参考にすべき点は最もあるはずなんですが。

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組織委員会は著作権だけが問題だと思ってる?

元々デザインそのものが「誰もがいいと思うデザイン」ではなかった上に、著作権問題でケチがついて、その選出の公正さに疑惑の目が向けられているというのが現状。

そして、原案は既にある商標にひっかかるから修正を求めたということでした。それ、その時点で選考対象外にすべき作品だったんじゃぁ?

今回の件で「シンプルな図案では似てくることはよくある」などと反論する人もいますが、そもそもシンプルな図形でなければならない縛りなんてないはず。他と似て困るようなシンプルな図案は避けて、もっとオリジナリティを出したエンブレムを選出すれば良かっただけの話です。

それを敢えて選び、そして大幅な修正を加えさせてまで採用したかった理由を会見で説明すべきでした。公正さに疑念を持たれるのはそこなんですから。

そしてまた出てくるパクリ疑惑

今日の会見の中で「展開例」として示された画像が盗用ではないかと疑惑が上がっています。

getnews.jp

Web上の画像からの流用。無断流用なのかはまだわかりませんが、サントリー・オールフリーのトートバッグでのやり方と全く同じですね。昔ならバレなかったと思いますが、画像検索の力は偉大です。

国民が本当に欲しかったもの

国民が本当に欲しかったエンブレムは「オープンで公正に選ばれた、華やかで躍動的で誰もがいいと思うエンブレム」だと思います。完全にオープンは難しいだろうし、人間が関わる以上は完全な公正はあり得ないかもしれませんが、ここまで疑惑が持たれるほど酷いものは誰も望んでいません。

原案を評価して今の決定案が出来たのなら、商標・著作権的に問題のないように原案に別の修正を加えて決定案を決め直すというのもありのはず。ベルギーリエージュ劇場側の主張はそういうことですよね。金が欲しいのではなく使うなと言ってる。

私個人としては原案みて目が点になったので、これをどう修正してもダメだと思います。エンブレムの中央の黒い縦棒が全て台無しにしてる。まるでキールアーチのよう。

このエンブレムは「日本の利権と衰退」のロゴマークとして活用しましょう。

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